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メーデー! 航空機事故の真実と真相

シーズン4後半……なんですが。
今回で放映は一時終了するようです。それにしても、なんで金曜にやってた「衝撃の瞬間」までストップしちゃうんだろう?

エピソード6 太平洋上空でのパニック 中華航空006
1985年2月19日に起きた事故。ロサンゼルスへ向かっていた中華航空006便の第4エンジンが、太平洋の上で停止してしまう。更に機体が傾いていたのだが、操縦士は計器の異常だと思い込み、エンジンを何度も再点火する方に気を取られていた。その結果失速し、きりもみ状態となって落下することになる。すさまじい揺れにパニックになる客室。だが幸いなことに、海面に激突するまで後少し、というところで姿勢を立て直すことができた。機長はそのままフライトを続行しようかとも思ったが、無理な飛行により機体が破損しており、最寄のサンフランシスコ空港に緊急着陸する。無事に着陸したことにより、乗客からは拍手が起こった。
だがその後の調査で、状況を悪化させたのはコックピットクルーの行動だったことが判明する。長期に渡るフライトで体内時計が狂い、それにより感覚に異常が生じていた。その為、機体の傾きを見過ごしていたのだ。とはいえ、墜落せずに無事に着陸したのだから、とても幸運だったと言えるだろう。
余談だがこのエピソードの再現ドラマで、機長の顔がどうしても日本人にしか見えず、後でチェックしてみたら日系の人だった。こういうことも時々ある。

エピソード7 未確認小型飛行機
1986年8月31日に起きた事故。エアロメヒコ498便は、ロサンゼルス空港に向かっていた。また、それとほぼ同じ頃、小型の自家用機が近くの空港を飛び立った。中にはリゾート地へ向かう一家三人が乗っていた。
空港の周囲の空域は、当たり前だが大変混みあう。管制官の責任は重大だ。エアロメヒコ498便が空港へ向かう為に管制の指示を受けていた時、突然別の小型機から通信が割り込んで来た。空港の周囲に入る時は連絡しなければならないのだが、その機は入り込んでから連絡をしてきた(これは規則違反である)しかもその機との交信はなかなか上手くいかない。気を取られたその隙に、エアロメヒコ498便は小型機と衝突し、レーダーから消えてしまった。愕然とする管制官。別の管制官が近くを飛行していた別の機と交信し、エアロメヒコ498便が見えないかと尋ねた。返って来たのは「その飛行機がいた方向から、煙があがっている」という、悲しい知らせだった。
空中衝突した結果、エアロメヒコ498便はセリトスという住宅街に墜落した。番組ではそこに住んでいた一人の女性が、インタビューに答えていた。彼女はその日、スーパーに食材の買出しに行っていて、難を逃れた。だが家に残っていた家族は巻き添えをくらい、長男以外は全滅してしまっていた。
現場はまさに地獄絵図としか言いようのない状態で、至るところに損傷した遺体が散乱していた。救助と消火に当たった消防士は「あの日の記憶は黄色っぽくかすんでいる」と答えた。
よく晴れていた日にも関わらず、起きた空中衝突。大型の旅客機からは、小さすぎる小型機はみつけにくい。また、小型機のパイロットは道に迷い、地図を確認していたと思われる(その為気づくのが遅れた)また、小型機は空港に高度を発信するトランスポンダが装備されておらず、管制側には小型機の高度を知る術が無い。不幸な要因がいくつも重なった末の事故であった。
これ以降、小型機にもトランスポンダの装着が義務づけられ、また航空機に「空中衝突防止装置(TCAS)」の装着も義務づけられた。だが、これを装着していても、おきてしまった衝突事故もある。シーズン2で紹介された、バシキール航空とDHLの衝突事故がそうだ。
この事故の時に担当していた管制官は、その後、職に戻ることはなかったという。

エピソード8 紛争地域での墜落
1996年4月3日に起きた事件。アメリカ空軍所属のボーイング737機IFO21は、クロアチアの国際空港に向かっていた。搭乗しているのは、アメリカの商務省長官ロン・ブラウンを始めとするVIP達。だが、その日はひどい嵐に見舞われていた。一足先に到着していたアメリカ大使は、なかなか到着しないIFO21を懸念する。その懸念は当たった。山腹に墜落し、搭乗者は全員死亡した(一名生存者がいたが、病院に搬送される途中で死亡した)
クロアチアの状況などからテロも疑われたが、厄介なことにIFO21にはコックピットボイスレコーダーが搭載されておらず、コックピット内の状況がわからなかった。民間機には義務づけられていても、軍用機はそうではないのだ。驚きである。
調べたところ、クロアチアの空港の装備が古く(内戦の後だから仕方がないのだが)、誘導システムが使いにくかったこと、IFO21の方にも必要なシステムが搭載されていなかったこと、などが判明した。天気がもっと良ければ、違った結果になっていたのかもしれない。事故の多くは、夜間か悪天候で起きる。この時は両方だった。

エピソード9 方向感覚の喪失
2004年1月3日に起きた事故。パリに向かう予定だったフラッシュエアライン604便は、朝早くシャルムエルシェイクの空港を飛び立った。乗客はほとんどがフランス人観光客だった。が、飛び立ってすぐに機体が傾き、海面に突っ込んで全損した。乗客の一人の女性は、墜落する直前に甥に携帯で通話を入れており、彼女の最後の悲鳴が留守電に残っていた。
この機に搭乗する予定だったが、離陸の時間が早すぎた為一便遅らせた一家もいた。墜落の時間に、子供が突然泣き出したという。世の中には、不思議なこともある。
フラッシュエアラインはエジプトの格安航空会社だ。この手の航空会社は、サービスを削り、機体を休ませないで飛ばせ続けることで成り立っている。サービスは削られてもかまわないのだが、機体のメンテナンスを怠るのは止めにしてほしいものである(今回はそういうわけではなかったが)
機体のほとんどが深海に沈んでしまった為、回収作業は難航した。かろうじてコックピットボイスレコーダーと、フライトデータレコーダーは回収できた。だが異常らしい異常はみつからない。調査も難航した。
この日はまだ日が昇っておらず、フラッシュエアライン604便は暗闇の中を飛行することとなった。調査団は、それにより機長が一時的に空間識失調症になったのでは、と推測した。これは、誰にでも起きうる現象だ。それにより、機体の傾きがわからなかったではないかと。
乗員の中で、副操縦士だけは機体の傾きに気づいていた。だが彼は新米で、大ベテランの機長に意見することは適わなかった。コックピット内の上下関係は、時折このような悲劇を生んでしまう。テネリフェで起きたあの最悪の衝突事故のように。

エピソード10 ゴースト 
2005年8月14日に起きた事故。番組では触れられていなかったが、この事故は発生後、奇妙なデマが飛び交って状況の把握を難しくさせた(「乗客の遺体は凍っていた」「墜落時には全員が凍死か窒息死していた」など)
キプロスのラルナカを飛び立ったヘリオス航空522便は、ギリシャのアテネに向かう予定だった。だが突然、通信が途絶えてしまう。ギリシャ領空に入ったが、相変わらず管制官の呼びかけに答えない。事態を重く見たギリシャは空軍の戦闘機を出撃させ、様子を探らせる(テロが疑われていた)コックピットでは副操縦士が倒れており、機長の姿は見えなかった。機長の席には誰かが座っており、戦闘機のパイロットが手を振ると手を振り替えした。窓から見える乗客は、いずれも酸素マスクをしたまま意識を失っていた。
ヘリオス航空522便はしばらくアテネ上空を旋回していたが、やがて燃料が切れ旋回し、山腹に墜落した。
調査の結果、コックピット内にいたのは、事故機に搭乗していた客室乗務員だと判明した。彼はパイロットになるのが夢で、勉強もしていた。また、回収されたコックピットボイスレコーダーには、彼が管制に助けを求めている声が録音されていた。悲しいことに、無線の周波数がキプロスに設定されたままだった為、届かなかったのだ。
事故の原因は、機体のメンテナンスの際に与圧の為のスイッチが、オートからマニュアルに切り替えられてしまっていたことだった。通常はオートに整備士が戻しておくのだが、この時はたまたま忘れてしまったのだ。パイロットは当然オートになっていると思っており(点灯したランプは、強い朝の光で見えなかったらしい)、まさか与圧システムが正常に作動していないとは思っていなかったのである。アエロペルーの事故と同じく、些細なミスが命取りになってしまった。また、減圧が起こった時、客室の酸素マスクは自動で落ちるのだが、コックピット内のそれは自動では落ちてこない。この為事態に気づくのが遅れてしまったようだ。
客室乗務員は予備の酸素マスクや酸素ボトルを使い、最後の最後まで機体と乗客を救おうとした。彼の気持ちを思うと切ない。


今回の放映はこれで終了なんですが……アメリカのウィキペディアを見ると、シーズン
4は全部で12エピソードあるみたいなんです。(大韓航空007便の誤撃事件と、タイ航空とシンガポール航空の衝突事故)この2エピソードが放映されないのは何故? ウィキの情報が間違っている可能性もありますが。
その他海外TV番組 | permalink | comments(1) | trackbacks(1)

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この記事に対するコメント

中華航空
永江聡 | 2013/07/16 9:09 PM
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これこれ♪こういうの欲しかったんです。サンコーレアモノショップのUSBボイスレコーダーMP3 PEN・・・
メロディ思いついたらすぐ録音 | USBボイスレコーダーMP3 PEN | 2010/08/19 7:17 PM