モーツァルト 歌劇《魔笛》全曲
(↑は原典のオペラ「魔笛」のDVDです)
テアトルタイムズスクエアまで、「魔笛」を見に行って来ました。
行ってみて驚いたのですが、かなり混んでいました。ネット上ではどちらかというと酷評の方が多く、話題になっているようには見えなかったので、さほど混んではいないだろうと思っていたのでちょっと驚きました。しかし、なんであんなに人がいたのかなあ……タイムズスクエアでやっていた「魔笛フェア」目当てとも思えないし。
内容の方は「これもまあ、アリかな」という感じでした。そんなにひどくはなかったです。まあ正直言っちゃいますと、舞台を第一次世界大戦にする意味が今一つ見えなかったというか……。この設定はあまり生きていないように感じられました。後、舞台を第一次世界大戦にしてしまった為に、衣装が面白みのないものになってしまったのもやや残念でした。魔笛は題材故か、衣装が舞台ごとにかなり変わっていて、それをチェックするのも楽しみの一つなので。
後はネックというほどでもないのですが、夜の女王とパミーナに外見上の差があまり無いように見えました。なんというか、親子に見えない……それと言っちゃいけないような気がしますが、夜の女王の方が美人だったような。
オペラは声でキャストを決める為、仕方ないような気もします。が、映画はしょっちゅうアップになるので、老けメイクをさせるとか、もう少し工夫がほしかったです。
魔笛のシナリオがグダグダなのは元からなので、それに関しては突っ込んではいけないでしょう。むしろ映画は多少わかりやすくなるよう、工夫したところも見受けられました。タミーノがザラストロの神殿で魔笛を吹くシーンの演出(笛を吹くことによって、沈んでいた人達を浮き立たせる。それによりザラストロが彼の人柄を認める)は良かったと思います。また、パパゲーノがパパゲーナに一目ぼれして探している、という改変は、彼に羽根が生えていない以上あってよかったかな、と。老婆の姿をしている理由がわからなくなりましたが。
モノスタトス関連の黒人差別に繋がりそうな台詞はほぼカットされてましたが、これは現代でやる以上仕方がないでしょうね。メトロポリタン公演では黒人ですらなくなってたし。
その他、個人的に受けたところとしては、ザラストロ役のルネ・パーペがとてもかっこよかったのと(メトロポリタン公演では今一かっこよく見えなかったのですが、今回はとてもかっこよかった)パパゲーノが最初に歌うシーンの「つがいの鳥」の部分で、ペアのコザクラが映ったことです。おまけに片方がうちの子と近い羽色ときたもんだ。
まああそういうわけで、私は結構見ていて楽しめました。他の人はどうだか知りませんが。
魔笛フェア開催中、ということでレストラン街で魔笛をイメージしたメニューを出していたのですが、どれもこれもかなり高くて、お財布に余裕のある人でないと厳しいだろうなあ、という感じでした。でも折角なので、アイスクリームを食べて帰ってきました。なかなか美味しかったです。
この記事に対するコメント
久しぶりにTBさせていただきました。
ルネ・パーペ、カッコよかったですね。シブいというか、なんともいえず味わいがありました。ただ、パンフレットを見ていたら、彼だけ生まれ年が書いてあり、「1964年生まれ」とあって絶句…。と、年下なんですぅ。(^^;;
43歳だから、客観的に考えれば「まあ、そんなものかな」と思えますけど、ちょっと(だいふ?)ショック。
衣装については、確かに華やかなものが少なくて、ちょっと残念でしたね。
ルネ・パーペ本当にかっこよかったです。他の役どころでも見てみたいなと思ってしまいました。バスの声がまた渋くてよかったですね。
それにしても1964年生まれですかあ。いや、男前を見る時は自分の年齢は忘れましょう! フィギュアも毎年新しい選手が出てくるんですし。
衣装はちょっと寂しかったですね。戦争中だから仕方がありませんが。